約 2,656,818 件
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/75.html
オークの素性 オークたちは暁の時代の最後の頃に誕生したとされている。歴史的にはゴブリンに近い獣人の類いと誤認されてきたが、オークは実際はハイエルフの祖霊の中でも最も強大と言われたトリニマックの子供たちなのである。トリニマックがデイドロスの王子ボエシアにより食われ、汚らわしきこの神の臓物と化した時、オークたちも変容してしまったという。オークの古名は「追放されし者たち」を意味する「オーシマー」である。現在のオークたちはトリニマックの遺骸であるマラウクを信仰している。 マラウクとは マラウクは一般的には、追放されし者やのけ者にされし者、誓約、そして血の呪いを司るデイドロスの王子マラキャスとして知られている。厳密にはデイドラの王ではなく、他のデイドラも王として見なしてはいないが、その領分を考えればふさわしい扱いといえよう。マラウクはかつてハイエルフの神々の英雄トリニマックとしてハイエルフたちを内外の敵から守り、場所によってはオリエルすらも凌ぐ人気を博していた。ところがトリニマックは従徒たちと共にヴェロシの反乱を阻止しようと試みた際に、ボエシアに食われてしまう。そしてその肉体と魂を汚され、マラキャスとして世に現れたのである。従徒たちも悲惨な変貌をとげ、神聖なるオリエルを筆頭に万人から蔑まれ、サールザルちかくの北方の荒地へと逃れた。彼らは居場所を手に入れようとノルドとダークエルフ相手に戦ったが、得られた領土は僅かであった。スカイリムではマラキャスはオルケイ、もしくは古拳骨として知られ、イスミールとの戦いの数々は伝説の域となっている。 デイドラの神像関連 生物学 緑1
https://w.atwiki.jp/oblivion1mako/pages/31.html
クエストログ:クヴァッチを守れ ※攻略「クヴァッチを守れ」 !以下ネタばれ注意! ・サヴリアン・マティウスに、廃墟と化したクヴァッチのすぐ外に位置する オブリビオンへの門を閉じてほしいと依頼された。 彼はその任務のために部下を何人か送り込んだが、部下たちは帰ってこなかったという。 依頼を引き受ける準備ができたら彼に知らせよう。 ・クヴァッチの衛兵であるサヴリアン・マティウスと部下たちは、町の内部にある アガトシュ聖堂に囚われた仲間たちを救い出そうとしている。 その救出に助力することになった。 サヴリアンは手勢を率いて街の内部へ向かおうとしているのだが、 街の入り口にあたる部分にあるオブリビオンの門が敵によって開かれてしまったのだ。 ・オブリビオンの門へ行き、それを閉じる方法を見つけ出さなくては。 ・オブリビオンの門を閉じに向かった衛兵のうち少なくとも1人はオブリビオン内にある 巨塔へと連れ去られたという。 その塔へ行って衛兵を探さなくては。 ・オブリビオン内にて囚われの衛兵を見つけた。彼の話によれば、 この塔の最上階へ上り、印石を捜さなくてはいけないのだとか。 しかし、そのためには印石を守りし者が持つ鍵を手に入れて 印石の間へ入らないといけないらしい。 ・印石の間の鍵を手に入れた。 ・印石はオブリビオンの入り口を繋ぎ止める役割を果たしている。 それを印石の間から取り去ることでオブリビオンの門を閉じなくては。 ・オブリビオンの入り口を繋ぎ止めていた印石を取り去ることでオブリビオンへの門を 閉じることに成功した。 クヴァッチの街へ突入できるようになったことをサヴリアン・マティウスに報告しよう。 ・サヴリアン・マティウスに、クヴァッチの街を取り戻すのに加勢してほしいと依頼された。 彼らはこれから強襲をかけるところだ。 サヴリアンたちについていき、彼らの身を守ろう。 ・サヴリアン・マティウスと彼の部下たちとともに廃墟と化したクヴァッチの街へ入った。 まずは南広場の敵を片付け、それから聖堂に囚われた見方の救出だ。 ・サヴリアン・マティウスと部下たちは南広場を奪還することに成功した。 次にどう行動するべきかサヴリアンと話してみよう。 ・南広場に拠点が確保できたので、聖堂に囚われた味方もこれで安心して移動できる。 サヴリアンから、引き続き力を貸してほしいと依頼された。 準備ができたら彼に知らせよう。 [クエスト完了:「クヴァッチの戦い」へ]
https://w.atwiki.jp/admwtpgj888/pages/19.html
トップページ ■ メニュー ├ メニュー └ 右メニュー ■ メインクエスト ├ メインクエスト一覧 └ チュートリアル ■ サブクエスト ├ サブクエスト一覧 └ 帝都 ■ その他 ├ 情報交換の部屋 └ 雑談の部屋 ■ リンク └ オブリビオン公式サイト wiki内検索バー 検索 管理ページ
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/127.html
2920 降霜の月(10巻) 第一紀 最後の年 カルロヴァック・タウンウェイ 著 2920年 降霜の月10日 フィルギアス(ハイ・ロック) 彼女たちの前に立っている生き物はどんよりとした意識のないような目を瞬きさせ、口の働きを再確認するように開け閉めを繰り返していた。ひと筋のネバネバした唾の塊が牙の間からこぼれ落ち、垂れ下がっていた。トゥララは今までにこのような大きく、2本足で立つは虫類のようなものを見たことがなかった。ミニステラは夢中になって拍手をした。 「我が娘よ……」と、彼女は得意げに言った。「短期間でよくここまで成長したのう。このデイドロスを召喚したときに、何を考えておったのじゃ?」 トゥララは何かしらを考えていたか思い出すのに少々時間がかかった。彼女は単に、現実の壁を超えてオブリビオンの領域に手を伸ばし、精神の力だけでこの忌まわしい生き物をこの世に召喚できたことに驚いていた。 「赤色を考えていたわ」と、トゥララは集中しながら言った。「赤の簡素さとその透明度。そして―― 望み、呪文を詠唱したの。これが召喚されてきたものよ」 「望むということは、若い魔女にとっては強力な力じゃ」ミニステラが言った。「そして、この瞬間うまく調和しておる。霊の単純な力でなかったとしたら、このデイドロスはなんでもないからのう。簡単に望めた時と同じように、その望みを捨てられるか?」 トゥララは目を閉じ、退散の祈りを口にした。モンスターは混乱しているように瞬きをしながら、日にあせた絵画のように薄くなっていった。ミニステラは歓喜の笑いとともにダークエルフの愛弟子を抱きしめた。 「信じ難いが、魔女集会とともに暮らし始めて1ヶ月と1日、既にここで暮らす大多数の女性たちよりも遥かに進歩しておる。そなたの中には強力な血が流れておる、トゥララ、そなたは恋人に触れるように霊に触れられる。いつの日か、そなたはこの集会を導くであろう―― 私には見える!」 トゥララは微笑んだ。褒められるのは心地よかった。モルンホールドのデュークは彼女の可愛い顔を、そして、その名誉を汚す前の家族は彼女の礼儀作法を褒めてくれた。キャシールはただの旅仲間だったので、彼の賛辞は何の意味も持たなかった。しかし、ミニステラとともにいると、我が家にいるような気がした。 「まだまだ、この先何年間もあなたがこの魔女集会を導くわ、偉大な姉さん」と、トゥララは言った。 「もちろん、そのつもりじゃよ。だが、霊は素晴らしき友であり、真実の語り手ではあるが、『いつ、どのように』に関しては往々にして不明確じゃ。それに関して彼らを責めることはできんのう。『いつ、どのように』は、彼らにとってあまり意味のないことだからのう」ミニステラはデイドロスの苦い悪臭を消散させるために小屋の窓を開け、秋の風を吹き込ませた。「さて、これから使いでウェイレストへ行って欲しいのじゃ。ドリャサとセレフィナを持ち帰ってきて欲しい。自給自足を実践してはおるが、ここでは育たない薬草があって、莫大な量の貴重品をまったく時をかけずに使ってしまうようじゃ。街の人々がそなたをスケフィントン魔女集会の女性であると認識することも重要じゃ。悪名高きことの不便さよりも、利点のほうが遥かに多いことに気が付くであろう」 トゥララは指示されたとおりにした。彼女と他の姉妹が馬に乗る最中、ミニステラは彼女の子、生後5ヶ月のボズリエルを母親との別れの口づけをさせるために連れてきた。魔女たちは邪悪なデュークを父に持ち、帝都の森の奥深くでアイレイドのエルフたちによってこの世に引き出された、小さなダンマーの子をこよなく愛した。この子守役たちは、命をかけて彼女の子を守るであろうことをトゥララは知っていた。たくさんの口づけと別れの挨拶の後、3人の若い魔女たちは赤色や黄色やオレンジ色が覆う、輝く森の中へと去って行った。 2920年 降霜の月12日 ドワイネン(ハイ・ロック) 水曜日の夜にしては酒場、「愛されないヤマアラシ」はものすごく混んでいた。部屋の中央に掘ってある穴の中では、轟音をあげる炎が常連たちに邪悪そうな輝きを与え、それによって人々の集まりがアラクトゥリアの異教によって触発された懲罰のつづれ織りのような装いを見せていた。キャシールは従兄弟たちと一緒にいつもの席に着き、エールの大瓶を注文した。 「もう男爵には会いに行った?」パリスは聞いた。 「うん、ウルヴァイアスの王宮で仕事をさせて貰えるかもしれない」誇らしげにキャシールは言った。「でも、これ以上は言えない。国の秘密とかの関係でね、分かるよな。何で今夜はこんなに人が多いんだ?」 「船でたくさんのダークエルフたちが港に到着したらしい。戦地からきたみたいだ。戦争体験者として紹介するために君が来るのを待っていたのさ」 キャシールは赤面したが、落ち着きを取り戻し、聞いてみた。「彼らはここで何をしているんだ? また停戦協定でも成立したのか?」 「よくは分からないんだが――」パリスは言った。「でも、皇帝とヴィヴェックはまた交渉しているらしい。この人たちはここでの投資を確認したがっていて、湾の周りの状況も十分落ち着いていると判断したんだろう。でも、実際のところは彼らと話してみないと分からないな」 それを言ったパリスは従兄弟の腕をつかみ、突然彼をすごい勢いで部屋の反対側へと引っ張っていった。ダンマーの旅人たちは4つのテーブルを占領して、街の人々と談笑していた。彼らは主に身なりを整えた商人らしい、感じのよい若い男たちであった。彼らは酒のおかげで身振り手振りが必要以上に大げさになっていた。 「失礼します」と、パリスは会話に入り込みながら言った。「私の照れ屋の従兄弟、キャシールも現人神、ヴィヴェックのために戦争で戦ってきました」 「俺が聞いたことのある唯一のキャシールは――」彼の空いている手を握り、大きく気さくな笑顔を携えたダンマーの1人が酔った口調で言った。「それはヴィヴェックに歴史上最悪の密偵だと言われたキャシール・ホワイトリーだけだ。俺たちはヤツの下手な諜報のおかげでアルドマラクで負けたんだ。友よ、あんたのためにもあんたとヤツが間違われないことを祈るぜ」 キャシールは微笑んだままこの無骨者が彼の失敗談を面白おかしく話し、皆から大きな笑いを誘うのを聞いていた。何人かは彼のほうを見たが、地元の人間は皆、物語の愚かな主人公がここに立っていることを伝えなかった。一番突き刺さったのは、ドワイネンに英雄として戻ったと信じていた彼の従兄弟の視線であった。そのうち、男爵も当然この話を耳にするであろう。何度も語られるうちに、彼の愚かさが数倍にも増した形で。 魂の底から、キャシールは現人神ヴィヴェックを呪った。 2920年 降霜の月21日 帝都(シロディール) ヒゲース・モルハー音楽学校の女祭司の制服である、目が眩むような白さのローブを身にまとったコルダは、今季初の冬の嵐が通り過ぎる中、帝都に到着した。雲間から日が差し、麗しい10代のレッドガードの女性が大きな街路に護衛とともに現れ、王宮へと馬を進めた。彼女の姉は背が高く、細身で骨張り、高飛車であったが、コルダは小さく、丸い顔と大きな茶色の目を持った少女であった。地元の人々はその2人を比較するのが素早かった。 「リッジャ貴婦人の処刑から1ヶ月も経ってないのにね」お手伝いの女性が窓から外をのぞきながら、ブツブツと近所の人に言った。 「それとさ、女子修道院から出て1ヶ月さえも経ってないのにね」破廉恥な事態に喜びをあらわにしながら女性はうなずいた。「この娘は前途多難な道を進むことになるねえ。彼女の姉は無垢じゃあなかったけど、最後にどうなったかは知ってのとおりだしねえ」 2920年 降霜の月24日 ドワイネン(ハイ・ロック) キャシールは港に立ち、季節外れの凍雨が水面に落ちるのを見ていた。生まれつき船酔いする自分の性質を彼は残念がった。もうタムリエルの東も西も、彼が行ける場所はどこにもない。ヴィヴェックから生まれた、彼の密偵としての未熟さの物語は、酒場から酒場へと止めどなく広がっていた。ドワイネンの男爵も彼を仕事から放免した。ダガーフォールでも彼のことを笑っているに違いなく、ドーンスター、リルモス、リメン、グリーンハートも同じであろう。それに恐らくアカヴィルも、そしてついでに言えばヨクーダでも彼は笑いものであろう。もしかしたら、このまま水に飛び込んで沈んでしまったほうがいいのかもしれない。しかし、その考えは長くは残らなかった。彼の心を悩ませたのは、失望感ではなく怒りだったからである。それは、果たすことのできない無力な怒りであった。 「失礼します」彼の後ろから声がして、彼を跳びあがらせた。「お邪魔してもうしわけありません。一夜をすごせる、安い酒場を教えていただけないかと思いまして」 それは肩に袋をぶら下げた、若いノルドの男性であった。明らかにたった今どこかの船から降りてきたのであった。ここ何週間かぶりに誰かが彼を、有名なとてつもない間抜け以外の何かとして見ていた。気持ちは晴れなかったが、友好的にならざるを得なかった。 「たった今、スカイリムからきたのかい?」と、キャシールは聞いた。 「いいえ、そこへ行くのです」と、若者は言った。「働きながら家へと向かっているのです。ここの前はセンチネル、その前はストロスメカイ、その前はヴァレンウッドのウッドハース、そしてその前はサマーセットのアルテウム。名前はウェレグです」 キャシールは自己紹介をして、ウェレグと握手を交わした。「アルテウムからきたって言ったかい? シジックなのかい?」 「いいえ、もう違います」若者は肩をすくめた。「除名されました」 「デイドラの召喚に関して何か知っているかい? 現人神と呼ぶ人もいるような、とある強力な人に対して呪いをかけたいのだけれど、なかなか上手くいかなくてね。男爵は私と目も合わせてくれないが、男爵夫人は私に同情してくれて、彼らの召喚の間を使うことを許してくれた」キャシールは唾を吐いた。「すべての儀式を行い、生けにえも捧げたが、何も得られなかった」 「それは私の昔の師匠、ソーサ・シルによる影響ですね」苦々しそうにウェレグは言った。「デイドラの王子たちは、最低でも戦争が終わるまで素人には召喚されないと合意したのです。シジックと、一握りの魔女や、妖術師のみがデイドラと交信できます」 「魔女と言った?」 2920年 降霜の月29日 フィルギアス(ハイ・ロック) トゥララ、ドリャサ、セレフィナが馬を進めていると、薄い日差しが森を洗う霧の向こうでキラキラと輝いている。地面は薄い霜の膜でぬれていて、荷で重くなっているため舗装されていない丘は滑りやすかった。トゥララは魔女集会へ戻れることに対する興奮を抑えようとしていた。ウェイレストは冒険であったし、街の人々が投じた恐怖と尊敬の眼差しは気に入っていた。しかし、ここ数日は姉妹たちと子供の元へ戻ること以外考えられなかった。 寒風が彼女の髪を前へとなびかせたので、正面の道しか見えなかった。騎手が彼女の真横に近寄ってくるのを、彼が手で触れるほど近寄るまで聞こえなかった。振り向いてキャシールを見たとき、旧友と会えたことに驚きと同等の喜びで叫んだ。彼の顔は青ざめやつれていたが、それは単に旅のせいだと思った。 「何の用事でフィルギアスへ戻ったの?」彼女は微笑んだ。「ドワイネンではあまり優遇されなかったの?」 「十分だったよ」と、キャシールは言った。「スケフィントン魔女集会にお願いがあってね」 「一緒にいきましょう」とトゥララは言った。「ミニステラのところへ案内するわ」 四人はそのまま乗り続け、魔女たちはキャシールをウェイレストの話で楽しませた。ドリャサやセレフィナにとっても、古きバービンの農場を離れるのはめったにない楽しみであったことは明白である。彼女たちはあそこで、スケフィントンの魔女たちの娘や孫娘として生まれたのである。平凡なハイ・ロックの都市生活は、彼女たちやトゥララにとっても魅惑的であった。キャシールはあまり話さなかったが、微笑みうなずいていたので、それだけでも十分な励ましになったはずである。幸いにも、彼女たちの話はどれも彼の愚かさにまつわる話ではなかった。少なくとも、彼には言わなかった。 見覚えのある丘を越えたとき、ドリャサは酒場で聞いた、質屋に一晩中閉じこめられた盗賊の話をしていた。突然彼女は話をやめた。納屋が見えるはずであるが、見えなかったのである。他の3人の視線も彼女の見つめる霧の先を追い、次の瞬間、全員出せる限りの速さでスケフィントン魔女集会があった場所へと急いだ。 炎はだいぶ前に燃え尽きていた。灰と骨と壊れた武器が残されているだけであった。キャシールは即座にオーク襲撃の形跡を見分けた。 魔女たちは馬から滑り落ち、亡骸へと走り、泣き叫んだ。セレフィナがミニステラのマントの切れ端と分かる、破れた血まみれの布を見つけた。彼女は灰で汚れた頬にその布を押し当て、すすり泣いた。トゥララはボズリエルの名を叫んだが、戻ってくる答えは灰の上を行く風の笛吹音だけであった。 「誰がこんなことを?」涙が頬を伝いながら、彼女は叫んだ。「オブリビオンの炎を呼び起こしてやる! 私の子に何をしたのよ?」 「誰の仕業かはわかってる」キャシールは馬から降り、彼女に向かって歩きながら静かに言った。「この武器は前に見たことがある。責任がある悪魔のようなやつらにドワイネンで会ったようだが、あなたを見つけるとは思っても見なかった。これは、モルンホールドのデュークによって雇われた暗殺者の仕業だ」 嘘は簡単に出てきた。臨機応変に。その上、彼女がそれを信じたことがすぐに分かった。デュークが見せた残酷さに対する彼女の憤りは、おさまってはいたが決して消えてはいなかった。彼女の燃え上がるような瞳を見た瞬間、それは彼女がデイドラを召喚し、彼と彼女の復しゅうをモロウウィンドに加えるであろうことを彼に告げていた。さらによいことに、デイドラたちは聞き入れると彼は確信していた。 そして、彼らは聞き入れた。望む力より強いのは怒りである。間違った方向に向けられた怒りであったとしても。 物語(歴史小説) 紫1
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/129.html
異端の発想 狂信はシヴァリング・アイルズから一掃されるべき忌まわしきもである。たとえもう1つの魂にであろうと奴らの教義が広まるのに耐えられなぬ。奴らは信念に欠けているという理由で我々を異端者と呼ぶのだ。だが我々はその名を快く受け入れよう、そして名誉に値するものを作り上げるのだ。 真実を述べるのは異端にあらず。不当な支配者を非難することは異端にあらず。真の信条を守るため武力を持ち行動することは異端にあらず。我々はシヴァリング・アイルズではいわゆる異端者だが、異説など述べてはおらぬ。真実を述べているのである。 我らが君主、シェオゴラスは、単なる人間にすぎぬ。奴は唯一、肉と血を持っているが、神などではなく、もちろんデイドラの王子たちでもない。デイドラの王国には王子などおらず、唯一我々の命令で召喚するハンガーのような卑しき従者がいるだけだ。 あの偽のシェオゴラスは狂った暴君なのである。何年にもわたって卑劣な魔法に手を染め、デイドラと同調することで狂っていった。奴はもちろん聖職者でもなく、支配者にもふさわしくなし。アーデン=スルの教えを歪め、アーデン=スルの心臓の血を与えられた者なのだ。 我々の主張である真実が人々の間で周知の事実となれば、ニュー・シェオスから奴を追いやり、剣で汚水溜めへと放り込んでくれる。奴の四肢を四方八方へと散乱させるのだ。頭部は自殺の丘へ捨て置き、心臓は自由の炎で焼きつくす。内臓は犬のエサとして与えくれてやる。 我々はシヴァリング・アイルズの全ての人々に異端者のローブを着せるつもりだ。これらのローブにより、我々はお互いが真の無信奉者であると通じ合えるのだ。人々は我々のように未開の荒野へと戻り、自然のままに生きるがよい。奴らは我々の導く人生における清らかさと知恵がいまにわかるだろうそして救世主として歓迎するのだ。 SI デイドラの神像関連 神話・宗教 茶2
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/198.html
狼の女王 第2巻 ウォーヒン・ジャース 著 筆:第三紀1世紀の賢者モントカイ 第三紀82年 十四歳になる孫娘のポテマ姫と、ノルドのソリチュード王国のマンティアルコ王との結婚から1年後、皇帝ユリエル・セプティム二世は逝去した。皇位を継いだ息子のペラギウス・セプティム二世は枯渇した財政状況に直面し、亡き父の管理能力の乏しさを思い知らされることとなる。 ソリチュードの新女王となったポテマは、ノルドの旧家から部外者扱いされ、彼らの反感を買った。マンティアルコ王は、民に愛された前女王に先立たれていた。彼女にはバソーグ王子というひとり息子がいた。王子は義理の母よりも2歳年上で、彼女のことを愛していなかった。が、王は女王をこよなく愛し、流産につぐ流産にも手を取り合って耐え忍んだ。女王が29歳のとき、夫婦はようやく男の子を授かった。 第三紀97年 「この痛みをなんとかしなさい!」ポテマは歯をむいてわめいた。治療師ケルメスはすぐさま陣痛に苦しむメスの狼の姿を思い浮かべたが、脳裏から消し去った。実際のところ、彼女は反対派から“狼の女王”と呼ばれていたが、容姿が似ているからというわけではない。 「女王様、私に癒せぬ傷はございません。その痛みは自然のもの。出産には欠かせない痛みなのです」ケルメスはさらに慰めの言葉を継ごうとしたが、彼女の投げつけた鏡をよけるために話を一時中断しなくてはならなかった。 「私はブタ鼻のイモ女じゃないわ!」ポテマは怒鳴りつけた。「私はソリチュードの女王なの、皇帝の娘なの! デイドラを召喚しなさい! ひとときの安らぎを得るためなら、家来の魂をひとつ残らず売ってやるわ!」 「ポテマ様」と、治癒師はいらついて言った。カーテンを引いて冷たい朝陽を覆い隠した。「冗談でも滅多なことを言うものではございません。オブリビオンはいつも、そうした軽はずみな放言に目を光らせているのですよ」 「あなたにオブリビオンの何がわかるというの?」ポテマはうなった。だが、その声音はそれまでよりも静かで落ち着いていた。痛みがやわらいだのだ。「私が投げつけた鏡を取ってもらえないかしら?」 「また投げつけるおつもりですか、女王様?」治癒師は引きつった笑みを浮かべて、言われたとおりにした。 「おそらくね」と、ポテマは鏡に映った顔を見ながら言った。「それに、今度ははずさないわ。それにしてもひどい顔。ヴォッケン卿はまだロビーでお待ちになられてるの?」 「はい、女王様」 「だったら、髪を整えてから会いますと伝えておいて。それと、ふたりきりにしてほしいの。痛みが戻ってきたら大声であなたを呼ぶわ」 「仰せのままに、女王様」 数分後、ヴォッケン卿が私室に姿を見せた。彼はきれいさっぱりと禿げあがった男で、友人や敵から“禿山ヴォッケン”と呼ばれていた。しゃべるときの声は低くうなる雷鳴のようだった。女王はヴォッケンに対していささかもひるむことのない数少ない人物だった。彼は笑みを投げかけた。 「ポテマ様、ご気分はいかがですか?」と、ヴォッケンは訊いた。 「最悪だわ。けど、禿山ヴォッケンには春風が吹いたみたいね。戦士長に選ばれたんだもの、嬉しくて当然だわ」 「あくまで一時的な措置ですから。マンティアルコ王が、前任のソーン卿が反逆罪を犯しているという噂の裏づけをとるため、証拠を追っているあいだだけでしょう」 「私が指示したとおりに証拠を植えつけてあれば、夫はきっと見つけるわ」ポテマはベッドで身を起こしながら微笑んだ。「ところで、バソーグ王子はまだ街にいるの?」 「なんたる質問でしょう、女王様」禿山が笑った。「本日は“スタミナ競技会”の日ですぞ。王子が参加しないわけがございません。毎年のように新手の護身術を編み出して、試合で披露するのですから。去年の競技会を覚えていらっしゃいますか。王子が鎧もつけずにリングに上がるや、二十分にわたって六人の剣士の攻撃を受け流し、傷ひとつなく試合を終えたのでしたな。あの勝負を亡き母上、アモデサ女王に捧げておられました」 「ええ、覚えてるわ」 「王子は私やあなたの友人ではありませんが、しかるべき敬意は払わねばなりません。あの動きはまるで稲妻のようだ。あなたは冗談じゃないと思うかも知れませんが、王子はいつもみずからの無骨さを味方につけていられるようだ。そうやって挑戦者を振り切るのです。あのスタイルは南のオークから学び取ったものだと言うものもいます。なんらかの超自然的な力で敵の攻撃を先読みするすべをオークから学んだのだと」 「超自然的でもなんでもないわ」と、ポテマは静かに言った。「父親から受け継いだのよ」 「マンティアルコ王があのような動きを見せたことはございませんが」ヴォッケンはくすくすと笑った。 「夫がそうしたとは言ってないわ」と、ポテマは言った。目を閉じて歯ぎしりをした。「痛みが戻ってきたわ。治療師を連れてきてちょうだい。けど、その前に訊きたいことがあるの。新しい離宮の建設はもう始まったのかしら?」 「ええ、おそらくは」 「おそらくじゃだめ!」ポテマは叫んだ。歯を食いしばり、唇をかみしめ、一筋の血があごを滴り落ちていた。「絶対じゃないと! すぐにでも工事に取りかかるように手配してちょうだい! 今日からよ! あなたの未来も、私の未来も、この子の未来もそれにかかってるの! わかったら、行って!」 四時間後、マンティアルコ王が寝室に入ってきて、生まれたばかりの息子と顔を合わせた。王がポテマのおでこにキスをすると、彼女は弱々しく笑いかけた。赤ん坊を抱かせられると、王の目からひと粒の涙がこぼれた。それからすぐにもうひと粒、さらにもうひと粒。 「あなた──」と、ポテマは愛情たっぷりに言った。「センチメンタルな人だとは思ってたけど、筋金入りなのね」 「この子はただの赤子じゃない。もちろんかわいらしいし、美人の母親にそっくりだよ」マンティアルコは妻のほうを向いた。悲しげだった。年老いた顔が苦痛にゆがんでいた。「わが妻よ、宮廷で問題が起きた。この子が生まれてこなかったら、わが統治時代におけるもっとも暗い一日となっていたことだろう」 「何が起きたの? 競技会でのこと?」ポテマはなんとかベッドで身を起こした。「バソーグが怪我でもしたの?」 「いや、競技会とは関係ない。が、バソーグとは関係がある。こんなときに心配をかけたくはないのだが、おまえには休息が必要なのに」 「言ってちょうだい、あなた!」 「出産祝いにおまえを驚かせてやろうと思ってな、旧離宮を徹底的に修繕したのだよ。とても美しい宮殿だ。いや、美しかったと言うべきか。気に入ってもらえると思ったよ。実のところ、ヴォッケン卿のアイデアだったのだ。アモデサがひいきにしていた場所だった」王の声が苦々しさを帯びていった。「ようやくその理由がわかったよ」 「いったい何があったの?」と、ポテマはそっと訊いた。 「アモデサはあそこで私を欺いていたのだ。わが忠実なる戦士長、ソーン卿と。ふたりが取り交わした手紙があった。人道にもとることが書き連ねてあったよ。が、本当にひどいのはここからだ」 「ここから?」 「その手紙の日付がバソーグの生まれた時期と一致していたのだ。私が手塩にかけて育ててきた息子なのに」マンティアルコはいかにもつらそうに声を詰まらせた。「バソーグはソーンの子だった。私の子ではないのだ」 「ああ、なんてことでしょう」と、ポテマは言った。この老人に同情さえしていた。彼の首に腕をまわした。彼女とふたりの息子の目の前で、王はむせび泣いた。 「それゆえに」と、マンティアルコは静かに言った。「バソーグは私の世継ぎではなくなった。王国から消えてもらうことになろう。今日われらが授かった子が、将来のソリチュードを統治するのだ」 「それだけじゃないわ」と、ポテマは言った。「この子は皇帝の孫でもあるの」 「この子をマンティアルコ二世と名づけよう」 「素敵な名前だわ、あなた」と、ポテマはそう言い、涙の筋がついた王の顔にキスをした。「けど、ユリエルなんてどうかしら。私たちを結びつけてくれた、私の祖父である皇帝にちなんで」 マンティアルコ王は妻に微笑みかけ、うなずいた。扉をノックする音がした。 「閣下」と、禿山ヴォッケンが言った。「ご子息のバソーグ王子が競技会を終え、父上から表彰されるのをお待ちになられております。バソーグ様は九人の射手の攻撃にみごと耐えてみせ、ハンマーフェルから持ち込んだ巨大サソリにもひるみませんでした。観客はみなバソーグ王子の名を叫んでおります。王子は『殴られない男』だと」 「すぐに会おう」マンティアルコ王は沈んだ声でそう言うと、寝室をあとにした。 「あら、王子だって殴られるわ」と、ポテマは疲れた声で言った。「ちょっとした根回しが必要だけどね」 物語(歴史小説) 茶2
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/244.html
評論・ザルクセスの神秘の書 第4巻 マンカー・キャモラン 著 ガートック 第4の鍵を持つ者は、それによりその心を知るべし。マンデックス・テレンはかつてドゥルーの専制君主によって各領地までが完全に支配されており、奴隷の海同士の国境戦争も起きた。彼らは古い時のトーテムの血族でありながら邪悪で、あざけりと冒とくの力に満ちていた。かつてこの世に生を受けた者の中で、ドゥルーの許容範囲を彼らほど逸脱していた者はいない。 私は魂をマグナ・ゲーに捧げ、楽園での喜びを口にする。彼らは密かに、消え去る成り上がり者の領地であるリグのはらわたに刃のメエルーンズを創造したからだ。彼らは様々な水域からやって来たが、それぞれのゲットはただ一つの目的を共有している。善の王子を策略にかけ、不揃いな草刈り跡で彼の肖像を回転させ、オブリビオンにおける最も貴重かつ希少なもの、すなわち希望を吹き込むことだ。 不死身となった私は楽園から詠唱する。盗賊を捕らえるメエルーンズ、聖餐のパンのメエルーンズ、天に向かった赤い腕のメエルーンズ! ヌマンティア! 自由! 修練僧たちよ、そういった時代が再び訪れるという考えを否定するな! メエルーンズはリグを倒し、その顔を打ち、19と9と9つの海がそれぞれ自由だと宣言した。そうして彼はシロディールの大蛇の王冠にひびを入れ、連邦を作ろうとしたのだ! 当時と同じように、近頃では何もかもが変化し、魔法の言葉ヌマンティアによって大暴動が持ち上がり、チメル・ガージグの塔を引き倒し、成り上がり者の神殿騎士団は虐殺され、上の中庭から下のくぼみへと落ちるしずくのように血が降り、そこでは何かに取りつかれたような顔をした奴隷たちが、鎖と歯を看守のもとへと届け、すべての希望は小競り合いに変わった。 閣下の暁は耳を傾けている! すべてのオルビスに自由を知らしめたまえ! メエルーンズは訪れた! 支配権などない。自由意志を守れ! 諸君の赤い軍団がリグから寒々とした奥地へと移動したことによって太陽は引き裂かれた。すべてのゲットに軍団が配備され、クーリは倒され、ジャフは倒され、ホルマギレは冷たい塩によって押しつぶされ、今後永久にホルを呼び続け、再び門の時代が訪れることになった。 苦境の中にあって、マルビオージは倒され、鎖の街は新たな骨の温かさに癒されて解放された。ガルグとモルガルグはある日、一晩のうちに一緒に倒され、再び門の時代が訪れることになった。 穴となったNRNに苦悩を、そしてそこに住むドゥルーであるヴェルメイのニモークには7つの呪いを! しかしそのために十字軍は我が神の創造物になり、ゲーに率いられたゲットは意志を貫き、自身の良心以外に束縛はなかった! オルビスの人々よ、諸君の地獄は崩れ去ったことを知るがいい。そして自由そのものであるヌマンティアを称えよ! 神話・宗教 紫1
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/175.html
シェオゴラス神話 ミモフォナス 著 シェオゴラスは音楽を発明する 最古の時代、世界がまだ未開だった時代に、シェオゴラスは人間に混じって歩くことを決めた。彼は杖を持った紳士に変装して、気付かれずにあちこち移動した。11昼夜の後、シェオゴラスは人間の生活が彼の超俗的な生活よりはるかに退屈であると確信した。 彼らの生活をもっと面白くするために何ができるだろうか? と彼はつぶやいた。同時に、近くにいた若い女が物憂げにつぶやいた、「鳥の奏でる音はとても美しい」 シェオゴラスは黙って彼女にうなづいた。人間は美しく、心を動かされるような鳥の鳴き声を作ることができなかった。その声は哀れで、平凡なものだった。彼は人間の本質を変えることができなかった、それは他のデイドラの王子の権限だったためである。しかし、彼は人間に美しい音を奏でる道具を与えることができた。 シェオゴラスは短気な女を捕まえて、バラバラに引き裂いた。そして、その腱でリュートを作り、その頭蓋骨と腕の骨で太鼓を作り、その骨でフルートを作った。彼はこれらの贈り物を人間に渡し、こうして音楽が生まれた。 シェオゴラスとライアンディール王 ライアンディール王は非常に合理主義的な男として有名だった。彼は小さく、簡単な造りの、芸術品など全くない、みすぼらしい宮殿に住んでいた。「これ以上は必要ない」、彼は言うのだった。「軍や重要な公共事業に使えるものを、なぜそんなぜいたく品のために私の金を使うんだ?」 彼の王国はその実用本位の規則のもとで繁栄した。しかし、人々はいつも王の実用主義的考えを理解していたわけではなかった。必ずしも実用的とは言えなくても、見た目に美しい家を建てる者もいたのだった。彼らは芸術作品に時間とエネルギーを費やした。ぜいたくな祝賀行事を催したことだろう。一般的には、彼らは全くもって幸せだった。 ライアンディール王は彼らのような多くの者が王の見本に従わず、質素で実用的な生活をしなかったことに落胆した。彼は何年もこのことについて考えた。そしてついに、そんなつまらない活動に時間を浪費しなければ、どんなに多くのことを成し遂げられるのかを人々が単に理解していないだけだと彼は確信した。おそらく、人々にはもっと見本が必要だっただけなのだと彼は判断したのだ。 王は今後新たに建てるすべての建物は簡素で、装飾もなく、住居として必要な大きさを超えないように命じた。人々はこれには不満だったが、王のことは好きだったので新しい法を尊重した。2、3年が経過すると、豪華な建物より簡素な建物のほうが多くなった。しかし人々は節約した金をさらに多くのぜいたくな芸術品の作成、購入、そしてさらに度を超えた式典に費やした。 ライアンディール王は、自分の時間と財産をもっと実用的な目的に使えばどれだけ有益か、厳しい見本をもう一度人々に示すことにした。彼は都の中のすべての芸術品を禁止した。これには人々もかなり怒ったが、王が人々のためを思ってやっていることだと理解した。しかし、人間の本性はそんなに簡単には否定できない。さらに2、3年が経過すると、都は簡素で、簡単な造りで、芸術のかけらもない建物ばかりになった。しかし、今や人々はさらに多くの金と時間をパーティや式典に費やしていた。 心を痛めたライアンディール王は、人々は子供のように扱わないといけないのだと考えた。そして子供のように、人々には生活に本当に重要なものは何かを理解させるため権威ある偉人の定めた規則と罰が必要だった。彼は都にお祭り騒ぎは必要ないと考えた。歌、踊り、音楽はすべて禁止された。食べ物や飲み物でさえ、水と簡単な食料品に限定された。 人々はもうたくさんだったが、ライアンディール王には非常によく訓練され、整備された軍隊があったために、逆らうことはできなかった。人々は大挙して聖堂や神殿を訪れ、ライアンディール王がこれらの新らしい圧政的な法を取り消してくれるよう、すべての神、デイドラの王子にさえ祈った。 シェオゴラスは人々の願いを耳にして、ライアンディール王のもとを訪れることにした。彼は花びらの代わりの腕と中心にあるマッドゴッドの顔で花畑のように夢の中にいる王の前に現れた。「私は創造者の君主であり、乱れし者の君主である。おまえには私の創造した贈り物は無用なので、豊富にある他の贈り物で祝福することにした」 その翌日から、都で生まれた子供は皆狂気に襲われた。幼児の心の病は露呈しなかったため、気が付くまでに数年かかった。王自身の息子も犠牲者の1人で、発作や妄想に苦しんだ。しかし、ライアンディール王は方針を変えることを拒んだ。 彼の息子グリントが12歳だった時、寝ているライアンディールを刺した。死に際にライアンディールは尋ねた、「なぜだ?」、息子は答えた、「これが僕にできる一番実用的なことだ」 新しい若い王は王宮にいる召使いを全員殺すように命じた。彼は新しい治世とライアンディールの法の撤廃を祝って盛大な式典をするように命じた。集まった人々に出したシチューは王宮の召使いの死体から作ったものだった。彼はすべての建物の東面の壁を赤く塗り、西面の壁を縞模様に塗るように命じた。彼はすべての市民は豪華な仮面を頭の後ろにつけるように命じた。それから王宮を焼き払い、新しい王宮の建設を始めた。 新しい王宮では、若い王は自分の部屋に扉をつけないように命じた; 小さな森林生物が襲ってくることを恐れたためだ。彼は太陽や月がねたんで彼の死を企てることを恐れて、王宮に窓をつけないようにも命じた。 こうして、ライアンディール王の政策は終わりを告げた。都の人々は豪華な芸術品と騒々しい式典のある生活へと戻った。彼らはまるで自分たちには生き生きとした王がいて、王宮を維持しているかのように話して振舞い、王宮を家のように使い、狂った子供の世話をした。シェオゴラスはこの結果に非常に喜んだ。その翌日から、都はあり得ないほどの数の優れた芸術家と乱れた市民という祝福を受けた。 精神力の争い 以前、ラバトという名の強力な魔導師が、時の風を歩いてシェオゴラス閣下を見つけた。彼の目的はこの最も移り気なデイドラの王子に気に入られることだった。シェオゴラスを見つけると、ラバトは謙虚に話しかけた、「シェオゴラス閣下、お願いがございます。私にその偉大な魔力をお与えいただければ、あなた様の名のもとに喜んで1000人を発狂させましょう」 ラバトにとって幸運なことに、シェオゴラスはご機嫌だった。彼は勝負をもちかけた、「もしおまえが3日間正気でいられたら、願いをかなえてやろう。その間、おまえを発狂させることに全力を注ごう。楽しいことになりそうだ」 ラバトはこの新しい取引にあまり気が向かないと確信していた。彼は本当に1000人を発狂させることを楽しみにしていたのだが。「シェオゴラス閣下、私の浅はかで自分勝手な要求であなた様の邪魔をしたことを後悔しております。私は不運な願いを撤回し、畏れながらこの場を去ります」 シェオゴラスは笑っただけだった、「遅すぎる、強力なラバトよ。勝負は始まっている、おまえは続けなければならない」。ラバトは逃げたが、すぐにデイドラの領域からのすべての出口が閉ざされたことに気付いた。彼は後ろを何度も振り返り、あらゆる音に驚きながらあてもなくさまよった。シェオゴラスが仕掛けてくるのを待っていると、次々と新しい恐怖が襲ってきた。 3日後、ラバトはあらゆる植物や動物はシェオゴラスの道具なのだと確信した。シェオゴラスが食べ物や飲み物に毒を入れるのを恐れて、食べることも飲むこともしなかった。シェオゴラスが夢の中に侵入してくるのを恐れて眠らなかった。(それは愚かだった、夢はヴァーミルナの領域なので、私たちに安らかな眠りを与えてくれるであろうから) その時、シェオゴラスが彼の前に現れた。ラバトは叫んだ、「あたな様は世界中が私を監視するようにされました!あらゆる生物や植物は私を発狂させようというあなた様の命令で動いています」 シェオゴラスは答えた、「実際、私は何もしていない。おまえは自分の恐怖で勝手に発狂したのだ。その妄想がおまえが本当に発狂している証拠だ、だから私の勝ちだ。おまえは1000人を発狂させることを望んでいたが、私はおまえ1人の心を狂わすことを望んでいたのだ」 その翌日から、ラバトはシェオゴラスのあらゆる思い付きのために働いた。勇敢な旅人がシェオゴラスに近づこうとすると、いつでもラバトは警告する、「シェオゴラス閣下はすでに我々の中にいる。おまえはすでに失われているのだ」 SI デイドラの神像関連 神話・宗教 緑3
https://w.atwiki.jp/oblivion1mako/pages/16.html
クエストログ:アミュレットを届けよ ※攻略「アミュレットを届けよ」 !以下ネタばれ注意! ・皇帝ユリエル・セプティムが暗殺されるのを目の当たりにし、 絶命間際の彼から王者のアミュレットなる一品を託されてしまった。 ジョフリーなる人物に渡してほしいとのことで、 そのジョフリーなら唯一人生き残っている皇帝の跡継ぎの居場所を 知っているはずだそうだ。 皇帝は、暗殺者たちが破壊の王の差し金だとも言っていた。 ・皇帝の護衛の一人であったボーラスの話によると、ブレイズとは代々の皇帝を守ってきた 騎士団のことで、その長はジョフリーなる人物だそうだ。 ・王者のアミュレットをジョフリーなる人物に届けなければならない。 コロールの街の近くにあるウェイノン修道院にいるはずとのことだ。 ・ウェイノン修道院に到着した。王者のアミュレットをジョフリーに渡さなければならない。 ・ジョフリーを探し出して王者のアミュレットを渡した。 亡き皇帝の残した言葉を伝えると彼は強い懸念を示した。 メエルーンズ・デイゴンとは魔界オブリビオンの王の一人で、 破壊の王の異名をとる魔族のことだ。 ジョフリーは皇帝の座が空いていしまった今、オブリビオンのデイドラどもが 我々の世界を侵略することが可能になっているのではないかと懸念しているようだ。 [クエスト完了:帝位継承者の捜索」へ]
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/98.html
現代の異端者:帝都内のデイドラ信仰の研究 ゴトルフォントのハデラス 著 シロディール内ではデイドラ信仰は法で禁じられてはいない。これは主に、デイドラの召喚を許可するために帝都が魔術師ギルドに大して認めた特権の結果といえる。にもかかわらず、聖職者および一般大衆からのデイドラ信仰への風当たりが非常に強いため、デイドラ関連の儀式を行う者たちは秘密裏に活動している。 一方で、諸地方に目を向けてみるとデイドラ信仰に対する見方は様々である。シロディール内でも年月と共に伝統的な世論に少なからぬ変化が見られ、デイドラを信仰する集落も存在している。伝統的なデイドラ信仰を志す者には信仰心や個人的な信念を動機とする者がいるのに比べ、現代的なデイドラ信者の多くは魔法的な力を目当てにしている傾向がある。とりわけ冒険家と呼ばれる人種は、伝説に名高いデイドラの秘宝の武器としての、もしくは魔法的な利点を追い求める傾向にある。 筆者自身も、暁と宵の女王であるアズラを信仰する一団と遭遇している。デイドラ信仰に興味をもつ研究者は複数の方法で調査を進めることができる。既存の文献の研究、古代のデイドラの祠の探索および発見、各地の情報通からの聞き取り、そして信者そのものからの聞き取りなどが挙げられる。筆者自身はアズラの祠を発見する際にこれらの手段を 全て用いている。 筆者は最初に文献を紐解くことにしている。本書のような解説書からデイドラの祠に関する一般的な事情などを知ることができる。筆者が自身の研究によりシロディール内のデイドラの祠について理解している事項を例示すると、一般的に、デイドラの王の像が祠の象徴となっており、祠の位置は集落などから離れた野外にあり、各々の祠には信者の一団がついており、祠ごとにデイドラの王への嘆願などを行うべき特定の時間(週の間のある日であることが多い)が決まっており、デイドラの王は嘆願者が十分な力を有しているか、相応の人物でない限り嘆願に応じないことが多く、また返答を得るには適切な供物を捧げる必要があり(捧げるべき供物については信者の一団のみが知る秘密となっていることが多い)、そしてデイドラの王は何らかの仕事や使命を達成した冒険家にはしばしば魔力をもった秘宝を授けることがわかっている。 筆者は次の段階として、周辺地域の地理に精通している地元住民に聞き取りを行う。とりわけ得るものが多い聞き取り対象は二つあり、一つめは(移動中に祠を発見する可能性のある)旅の狩人や冒険家であり、二つめは魔術師ギルドの学者たちである。アズラの祠については、どちらの対象も有益な情報源となってくれた。旅路の途中で奇妙ながらに雄大な彫像を見かけたというシェイディンハルの狩人によると、像は両腕を伸ばした女性の姿をしており、片方の手には星を、他方の手には三日月を持っていたとのことだった。祟りを恐れて像を避けたものの、その位置は記憶しており、シェイディンハルの遥か北方、アリアス湖の北西、ジェラール山地の奥深くという情報が聞き出せた。像の外観に関する情報が得られたので地元の魔術師ギルドを訪ねてみると、その外見を元に信仰の対象となっているデイドラの王の正体が特定できたのであった。 祠の位置が判明したので現地に足を運んでみると、祠の周囲に信者の一団が住みついていることがわかった、デイドラ信仰に対する風当たりの強さゆえ、信者たちは当初こそ自分たちの素性を認めたがらなかったものの、筆者が彼らの信頼を得た後にはアズラが嘆願に耳を貸す時間帯(夕暮れから夜明けまで)に関する秘密や、捧げるべき供物がウィル・オ・ウィスプから得られる「発光する塵」であることを教えてもらえた。 筆者は一介の聖職者兼学者であるため、ウィル・オ・ウィスプを発見して発光する塵を入手することはかなわなかったうえ、供物として捧げられたとしてもアズラが耳を貸してくださったかどうかは定かではない。しかし、仮に供物を捧げてアズラがそれを認めてくださった場合、筆者は何らかの使命を与えられ、それを達成できた暁には伝説的な魔力を秘めたデイドラの秘宝「アズラの星」を授かることができた可能性があったのは確かである。 筆者はその後、シロディール内に上記以外にも複数のデイドラの祠が存在すること、およびそれぞれの守護神であるデイドラの王の名、そして冒険家たちが授かりうるデイドラの秘宝に関する噂を耳にしている。狩人のハーシーンは強力な魔力を帯びた鎧である「聖者の生皮」の伝説と結びついている。魔剣「ヴォレンドラング」は妖魔の王マラキャスと関連があるらしく、守護神の名をそのまま冠した「モラグ・バルのメイス」もデイドラ信仰の対象となっているようである。シロディール内にあるこれら以外のデイドラの王の祠および信者たちについては、たゆまぬ努力を続ける探求者たちによって明らかにされていくことだろう。 デイドラの神像関連 メインクエスト関連 神話・宗教 紫1